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菩薩

六地蔵塔(ろくじぞうとう)|六地蔵石幢とはどんな仏か|見分け方とご利益

六地蔵塔  / ロクジゾウトウ

救済 民間信仰

六道それぞれを受け持つ六体の地蔵を、一基の石塔に刻んだもの。

六地蔵塔とはどんな仏か

六地蔵塔をひとことで言えば六体の地蔵を一基にまとめた石塔です。

六道、すなわち地獄・餓鬼・畜生・修羅・人・天のそれぞれに地蔵が現れて救うという考え方から、六体一組の地蔵が作られてきました。それを一基の石塔に刻んだものが六地蔵塔です。

塔の上のほうを六角形にし、六つの面に一体ずつ彫る形が多く見られます。石幢と呼ばれる形式にあたります。墓地の入口や道の辻に立てられ、そこを通る者を六道のどこにいても救うという意味を持たされました。

六体を横に並べて立てる場合と違い、一基で済むので、狭い場所にも据えることができました。 石造のため銘が磨れて読めないものが多く、造立の年代がわからない塔も少なくありません。

六地蔵塔の読み方と梵名

読みは「ろくじぞうとう」です。「石幢」は「せきどう」と読みます。

「幢」は、もとは旗や柱を指す字です。石で造った柱状の塔をこう呼びます。

「六地蔵」という言葉は、六体の像そのものを指す場合と、この塔を指す場合の両方に使われます。 地名として残っている土地もあり、まぎらわしい語です。

六地蔵塔(ろくじぞうとう)

もっとも広く使われる形。

六地蔵石幢(ろくじぞうせきどう)

形式の名を添えた形。

六面幢(ろくめんどう)

六つの面を持つ塔という意味。

六地蔵(ろくじぞう)

六体一組の地蔵そのものを指す形。

クシティガルバ(Ksitigarbha)

意味は「大地の蔵」。地蔵菩薩の梵名。六地蔵は日本と中国で整えられた組み立て。読みは「くしてぃがるば」。

六地蔵塔の見分け方(印相・持ち物・姿)

六角形の面に一体ずつ。数を数えれば、その場で見分けられます。

形 ─ 六角の柱に彫る

塔の上のほうを六角形にし、六つの面に一体ずつ地蔵を彫ります。

下に台座、上に笠と宝珠を載せる形が多く見られます。全体で一本の柱になります。

六体を横に並べて立てる形と違い、一基で六道すべてを表します。

持ち物 ─ 六体で分ける

六体それぞれに違う持ち物を割り当てる例があります。錫杖、宝珠、香炉、幢幡、蓮華、合掌などです。

ただし割り当ては一定せず、書物によっても堂によっても違います。 六体そろっていることのほうが要点です。

石が磨れて持ち物が判じられない塔も少なくありません。

置かれる場所 ─ 墓地の入口

墓地の入口や道の辻に立てられます。あの世との境目にあたる場所です。

そこを通る者を、六道のどこへ行っても救うという意味が込められています。

境木地蔵と同じく、境に立つ地蔵の一種と見ることもできます。

六地蔵塔のご利益

亡き人を救う

六道のいずれに生まれても救うとされることによる。

救済

地蔵菩薩のはたらきそのものによる。

守護

墓地や辻の境に立てられることによる。

六地蔵塔に会える寺

「六地蔵塔」の名で国の指定を受けた彫刻は、確かめられませんでした。

文化庁の国指定文化財等データベースで「六地蔵」を含む彫刻を探すと、京都の大善寺が所有する木造地蔵菩薩立像などが見つかります。ただしこれは一体の木像であって、六体を刻んだ石塔ではありません。 そのため「会える寺」の欄には入れていません。

記録が少ないのは、石塔の多くが寺の什物ではなく、墓地や辻に立てられてきたからです。銘が磨れて読めなくなると、造立の年代も造った人もわからなくなります。

各地の墓地の入口で見かける機会は多く、会うこと自体は難しくありません。

六地蔵塔をめぐる仏のつながり

化身・同じ経典 三尊・脇侍・眷属 対になる仏 混同・見分け

六地蔵塔の位階と、似た仏との違い

六地蔵塔は菩薩の位に置かれます。地蔵菩薩を六体に分けて表したものです。

仏には如来・菩薩・明王・天部という四つの位階があります。地蔵は菩薩にあたります。

一体の地蔵を六つに分けるという考え方は、一体の仏がいくつもの姿をとって現れるという、日本の仏像に広く見られる組み立ての一例です。

地蔵菩薩 ─ 一体と、六体

六地蔵塔に刻まれるのは地蔵菩薩です。地蔵菩薩には別に記事があります。

一体の地蔵が六道それぞれに現れるという考え方を、六体に分けて表したものです。

境木地蔵 ─ どちらも境に立つ

どちらも石で造られ、境目にあたる場所に立てられます。

六地蔵塔は一基に六体、境木地蔵は一体です。彫られた数を見れば分かれます。

十王 ─ どちらも死後の世界と関わる

どちらも亡くなったあとの行き先に関わります。十王は冠と衣を着けた中国風の王の姿で、机を前に座ります。

六地蔵は僧の姿で立ちます。裁く側と救う側という、立場の違いもあります。

六地蔵塔についてよくある質問

六地蔵塔とは何ですか。

六道それぞれを受け持つ六体の地蔵を、一基の石塔の六つの面に刻んだものです。石幢とも呼ばれます。

六道とは何ですか。

地獄・餓鬼・畜生・修羅・人・天の六つの世界です。地蔵はそのすべてに現れて救うとされます。

なぜ墓地の入口に立つのですか。

あの世との境目にあたる場所だからです。そこを通る者を、六道のどこへ行っても救うという意味が込められています。

六体の持ち物は決まっていますか。

決まっていません。錫杖・宝珠・香炉などを割り当てる例がありますが、書物によっても堂によっても違います。

六地蔵塔はどこで見られますか。

この名で国の指定を受けた彫刻は確かめられませんでした。各地の墓地の入口や道の辻で見かける機会は多くあります。

六地蔵塔と併せて覚えたい言葉・用語

石幢(せきどう)

石で造った柱状の塔。面に仏を彫る。

六道(ろくどう)

地獄・餓鬼・畜生・修羅・人・天の六つの世界。

笠(かさ)

石塔の上に載せる屋根の形の石。