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福徳の仏一覧|七福神と、福をもたらす仏のご利益

福をもたらす仏には、役目が途中で変わったものが目立ちます。

もとは戦いと破壊の神が、日本では台所と福の神になる。

大黒天がその代表です。インドから中国を経て日本に来るあいだに、担当がすっかり入れ替わりました。

七福神のうち四人が、この一群に入ります。

このページでは、収録している福徳の仏を横に並べて見わたします。

七福神のうち、仏教の仏はどれか 4体

七福神は、出身の違うものを集めた組み合わせです。

恵比寿だけが日本の生まれ。ほかは外から来た。

この図鑑に収録しているのは、そのうち四体です。

大黒天 ─ もとインドの戦いと破壊の神
弁才天 ─ もとインドの川の女神
毘沙門天 ─ 北を守る武神。四天王のときは多聞天
布袋 ─ 実在した中国の僧

布袋だけは、実在の人物です。 大きな袋を担ぐ姿で表され、生きていた人が信仰の対象になった珍しい例です。

残る福禄寿と寿老人は中国の道教から、恵比寿は日本から来ています。

七福神は、宗教をまたいで組まれている。

仏教の仏だけで七福神が成り立っているわけではありません。

役目が変わった仏|大黒天と弁才天 4体

大黒天は、もとインドで戦いと破壊を担う神でした。

それが日本では、台所に立ち、福をもたらす。

大黒(だいこく)と、日本の大国主(おおくにぬし)の音が通じたことが、この変化を後押ししたと説明されます。米俵に乗り、打ち出の小槌を持つ姿は日本で定まったものです。

弁才天はインドの川の女神でした。水の流れる音が、

音楽、そして言葉と結びついた。

琵琶を抱く姿でよく知られます。「弁才」と「弁財」の二つの書き方があり、財を強調する書き方は後から広まったものとされます。

吉祥天は毘沙門天の妃とされ、豊かさと美しさをつかさどります。荼枳尼天は白い狐に乗り、稲束を担ぐ天部で、稲荷と重ねて祀られました。

荼枳尼天も、もとは人を食う存在でした。 福の仏には、恐ろしい前身を持つものが少なくありません。

恐ろしい前身を持つ福の仏 3体

鬼子母神の来歴は、はっきりしています。

他人の子を食べた鬼女が、子を守る神に転じた。

自分の子を隠されて初めて、子を失う親の苦しみを知ったと説かれます。罰ではなく、同じ苦しみを味わわせて改心させるという筋立てです。

歓喜天(かんぎてん)は、象の頭を持ち、二体が抱き合う姿で表されます。

多くが秘仏です。 姿が公開されないまま信仰されてきた仏で、願いをかなえる力が強いぶん、扱いも厳しいと説かれます。

愛染明王は忿怒の仏でありながら、福徳にも数えます。

欲そのものを悟りへ変える。

全身が朱い明王で、恋愛や縁結びの願いを受けてきました。

福をもたらす仏に、荒い前身が多いのは偶然ではないでしょう。強い力を持つからこそ、福も与えられるという考え方が働いています。

智慧と技をさずける仏 7体

福徳は、お金や物だけを指しません。

虚空蔵菩薩は、果てしない空のような蔵に智慧と福徳を蓄える菩薩です。記憶力を求める修行の本尊として知られます。

如意輪観音は願いをかなえる珠を持ち、

頬に指を当てて考えこむ姿。

大随求菩薩は「求めるままに願いをかなえる」という名を持ち、八本の腕で表されます。普賢延命菩薩は寿命を延ばす働きに絞った密教の普賢菩薩です。

伎芸天は芸事をつかさどる天女で、

日本に像は一躯しかない。

これは福徳の仏として珍しい状態です。 拝む人が少なかったのではなく、造る機会が限られたということになります。

宝生如来は「宝を生み出す」という名を持ち、金剛界の南方をあずかります。如来にも福徳を受け持つ仏がいます。妙見菩薩は北極星と北斗七星を仏として拝んだ星の菩薩です。

福徳の仏を並べる

何をもたらすのかで並べます。

仏もとの姿日本での受け持ち七福神
大黒天インドの戦いと破壊の神台所と福入る
弁才天インドの川の女神音楽・言葉・財入る
毘沙門天北を守る武神守りと富入る
布袋実在した中国の僧福と笑い入る
吉祥天毘沙門天の妃豊かさと美しさ入らない
鬼子母神子を食べた鬼女子を守る入らない
虚空蔵菩薩空のような蔵智慧と記憶入らない
伎芸天芸事の天女技入らない

並べると、福徳の仏はほとんどが外から来ているとわかります。

インド、そして中国。日本生まれは多くない。

しかも、来る途中で受け持ちが変わっています。戦いの神が台所に立ち、川の女神が財を司り、子を食べた鬼女が子を守る。

福をもたらす仏は、作り直された仏である。

もうひとつ、福徳と忿怒は重なります。愛染明王は両方に入り、荼枳尼天も鬼子母神も恐ろしい前身を持ちます。

穏やかな顔だけが福を運ぶわけではありません。 強い力を持つ仏だからこそ、福も与えられるという考え方が働いています。

最後に、七福神について。七体すべてが仏教の仏というわけではありません。恵比寿は日本、福禄寿と寿老人は中国の道教から来ています。宗教をまたいで組まれた集まりである点は、めぐる前に知っておくと見え方が変わります。

福徳の仏についてよくある質問

七福神のうち仏教の仏はどれですか。

大黒天、弁才天、毘沙門天、布袋の四体です。恵比寿は日本の生まれ、福禄寿と寿老人は中国の道教から来ており、七福神は宗教をまたいで組まれた集まりです。

大黒天はなぜ台所の神なのですか。

もとインドでは戦いと破壊を担う神でしたが、日本で福の神に変わりました。大黒と日本の大国主の音が通じたことがこの変化を後押ししたと説明されます。米俵に乗り打ち出の小槌を持つ姿は日本で定まったものです。

弁才天と弁財天はどちらが正しいのですか。

どちらも用いられます。もとはインドの川の女神で、水の音が音楽や言葉と結びついたため「弁才」と書かれました。財を強調する「弁財」の書き方は後から広まったものとされます。

鬼子母神はどんな仏ですか。

他人の子を食べていた鬼女が、子を守る側に転じた仏です。自分の子を隠されて初めて、子を失う親の苦しみを知ったと説かれます。

福徳の仏に怖い姿のものがあるのはなぜですか。

強い力を持つからこそ福も与えられる、という考え方が働いています。荼枳尼天も鬼子母神も恐ろしい前身を持ち、愛染明王は忿怒の仏でありながら福徳にも数えられます。

像が一躯しかない仏があると聞きました。

伎芸天です。芸事をつかさどる天女で、日本に像は一躯しかありません。

福徳の仏の一覧(収録しているすべての仏像) 26体

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